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所長ご挨拶

石橋明
 産業革命以後、先進諸国では急速に社会情勢が変化し、生活文明の発展に伴う高度な利便性向上の陰に、産業事故の増加現象が発生しました。以後、工場法をはじめとする国の行政指導による安全確保への規制が進むと共に、機械や環境の整備に加えてヒューマンファクターズの問題に注目が集まりました。人間を中心に社会システムとの調和に目を向けることとなったのです。
 さらに、人間個人の業務遂行能力の向上だけでなく、現場チームの力を発揮することの重要性が認識され、組織の信頼性向上が議論されるようになりました。
 近年では、組織の信頼性だけではなく、いかなる危難に直面してもそれらを乗り越えて、正常な状態に戻せる復元力を発揮できる資質が要求されるようになりました。レジリエンス・エンジニアリング論の台頭です。
 我が研究所は、日進月歩の産業技術の進歩と安全・安心に対するニーズの高まりに応えるべく、先行研究者や研究機関と連携を深めつつ、レジリエントな組織を構築するための実践的研究を高めて、産業界の安全性向上並びに品質保証に資することを目指して研究活動を展開して参ります。
代表取締役 所長 工学博士 石橋 明